The memories of a home become the landscape of the town.
家の記憶が、
まちの風景になる。
おもいであい
家には、そこに暮らした人の時間があります。
役目を終える家にも、
消えてしまうだけではない記憶があります。
「おもいであい」は、
その家に向けられた想いや、ありがとうの言葉を、
そっと受け止めるために生まれました。
言葉にならなかった気持ちが一通の手紙になり、
白い防護幕に掲げられる。
そこに書かれた言葉が、通りかかった人の心に、
ほんの少しのあたたかな余白をつくる。
解体の現場が、
記憶と感謝に触れる場所へ変わっていく。
ありがとうの言葉が、風に揺れながら、
まちに息づいていく。
ありがとうという想いとの出会いが、
家の記憶を、まちの風景へ変えていく。
おもいであい。
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Letter 01
おもいでの家へ
この家の庭には、 いつもあの子の足音がありました。 名前を呼ぶと、うれしそうに走ってきて、 しっぽを振りながら飛びついてきた。 土のにおい、草の感触、 日なたで一緒に座った時間。 何でもない庭だったけれど、 私たちにとっては大切な遊び場でした。 今でも風が吹くと、 あの子が走ってくるような気がします。 たくさんの幸せな時間をくれて、 本当にありがとう。 -
Letter 02
おもいでの家へ
秋になると、大きな栗が実る家でした。 道路に落ちた栗のイガを、 近所の子どもたちが足でそっとはがして 遊んでいたこともあります。 子どもたちが気軽に立ち寄れる家。 いつもどこかから笑い声が聞こえてくる家。 思い返すと、そんなあたたかい場所でした。 -
Letter 03
おもいでの家へ
おじいちゃんとおばあちゃんの家に行くと、 いつも玄関の音だけで安心した。 畳のにおい、古い柱の手ざわり、 台所から聞こえる小さな物音。 特別なことをしなくても、 そこにいるだけで 心がほどけていくような家でした。 夏休みも、お正月も、何でもない日も。 この家には、家族が集まる時間がありました。 たくさん迎えてくれて、 たくさん見守ってくれて、ありがとう。
一通のありがとうが、
いのちの木に芽吹く一枚の葉のように。
家に向けられた言葉が少しずつ集まり、
やがて、まちの風景を育てていきます。
ここに並ぶ手紙は、
おもいであいを通じて生まれた
大切な街の風景です。
ここに掲載している手紙は、ご本人または関係者の
方に確認し、掲載の許可をいただいたものです。